2008年12月21日
股旅
70年代映画回顧録第6回。今日は今の時代に観たい映画「股旅」。
「股旅 」 監督: 市川崑 出演: 萩原健一, 小倉一郎, 尾藤イサオ, 1973年
当時TVドラマでヒットした「木枯らし紋次郎」をつくった市川崑監督が、
谷川俊太郎の脚本で、どん底に生きるチンピラ渡世人をみずみずしく描いた作品。
主役は、現実的で乾いた哀愁に満ちた、萩原健一、小倉一郎、尾藤イサオの三人。
貧しい生まれ故郷を飛び出した三人の若者・源太、信太、黙太郎。
一人前の渡世人を夢見て流れ歩くが、厳しい世の中、世間の風は彼らが思うほど
甘くはない。喰うのもままならい状態である。
へっぴり腰で切る仁義、やみくもに振り回すだけの剣扱い。
からだを張る以外に何のすべももたず、野良犬のように素人の博打場を襲って
金をふんだくったり、食べるために父も斬り、思いあった女も売り飛ばした彼ら。
そして彼らが手にしたものは、あまりにも情けなく、みじめで、寒々しい、
カッコ悪いぶざまな死だけだった。
厳しい渡世を右往左往する三人の若者の生き様は、今の時代にも通じるようで、
何か痛切に胸にしみる。
「股旅 」 監督: 市川崑 出演: 萩原健一, 小倉一郎, 尾藤イサオ, 1973年
当時TVドラマでヒットした「木枯らし紋次郎」をつくった市川崑監督が、
谷川俊太郎の脚本で、どん底に生きるチンピラ渡世人をみずみずしく描いた作品。
主役は、現実的で乾いた哀愁に満ちた、萩原健一、小倉一郎、尾藤イサオの三人。
貧しい生まれ故郷を飛び出した三人の若者・源太、信太、黙太郎。
一人前の渡世人を夢見て流れ歩くが、厳しい世の中、世間の風は彼らが思うほど
甘くはない。喰うのもままならい状態である。
へっぴり腰で切る仁義、やみくもに振り回すだけの剣扱い。
からだを張る以外に何のすべももたず、野良犬のように素人の博打場を襲って
金をふんだくったり、食べるために父も斬り、思いあった女も売り飛ばした彼ら。
そして彼らが手にしたものは、あまりにも情けなく、みじめで、寒々しい、
カッコ悪いぶざまな死だけだった。
厳しい渡世を右往左往する三人の若者の生き様は、今の時代にも通じるようで、
何か痛切に胸にしみる。
Posted by Hirao club at 01:54│Comments(0)
│映画